新型コロナ感染症・後遺症の記事

2021/02/28更新

復職について|新型コロナ後遺症

文責: 平畑 光一

当院の2021/2/28時点での統計では、労働されている新型コロナ後遺症(疑い)の患者さん619名の経過中、一番状態が悪い時点をピックアップすると

  • 時短・在宅など:72名
  • 半分未満休みつつ就業:30名
  • 半分以上休みながら就業:35名
  • 休職:243名
  • 解雇・退職・廃業:19名

であり、新型コロナ後遺症(疑い)の労働に対する影響率は64.5%でした。
この傾向は、PCRなどで新型コロナの確定診断がついている484名に限定しても、同様でした。
多くの企業で長期休職者は解雇されるため、今後解雇される人の人数はどんどん増えていくことが予想されます。
新型コロナ後遺症の労働者に対する影響が非常に大きいことを示唆していると考えています。

復職について

復職についてですが、基本的には
だるくならずに家事(掃除、洗濯、食事の用意など、自分の身の回りのこと)がしっかりできるようになるまでは無理
と考えてください。
家でマイペースに家事をするより仕事の方が楽ということはあまりないと思います。


新型コロナ後遺症では
「だるくなることをしない」ことが大原則
ですが、外に出てチャレンジをすると、「これ以上無理かも」とか「だるくなりそう」などと思った時に、すぐに横になることができません。
その点、家事であれば、ちょっとでも危険を感じた時にすぐ横になることができます。


休職期間中、最も大切なミッションは「どのくらいの負荷ならだるくならないか」を把握することです。
「休んだら楽になった」でまず第一目標はクリアなのですが、復職を視野に入れるなら、「自分の今の限界をしっかり見定める」という作業が絶対に必要になります。
どのくらいの時間ごとに休みを入れれば大丈夫かや、2日連続ではダメだが1日おきなら大丈夫な負荷があることに気付くなど、大切なことがたくさんあります。
それらをこなし、自分のペースで家事をしっかりこなすことができるようになったら、いよいよ復職に向けてチャレンジができるようになります。
くれぐれも、家事もできないのに「早く復職しなければ」などと焦って外で動き、休職中なのに病状を悪くするというようなことがないように気を付けてください。


なお、復職のハードルは通勤の長さや業務内容によって、かなり差が出ます。
当然ながら、在宅勤務の方は復職のハードルが大分下がります。
また、通勤が楽なデスクワークの方なら、家事を勉強や読書に置き換えてもいいかもしれません。
ただ、「このくらいできるようになったし、自分は復職出来そうだな」と思えてから、初めて復職にチャレンジ、という順番は変わりません。