2021/05/03更新
新型コロナ後遺症の検査
新型コロナ後遺症の検査
新型コロナ後遺症によく似た症状の疾患もあるため、治療可能な他の疾患を見逃さないために、検査をすることは重要です。
新型コロナによる臓器障害を検出するためにも、検査は必要です。
また、治療の副作用のチェックのためにも、検査を適宜受けていただくことを推奨しています。
オンライン診療を受けておられる方々も、できれば上咽頭擦過治療(EAT、Bスポット療法)を受けている耳鼻科でお願いするなどして、採血等を受けるようにしてください。
以下にその一部をご紹介します。
他の病気を見逃さないための検査
- 膠原病の検査:抗核抗体(採血)
- 甲状腺疾患:甲状腺ホルモン(採血)
- 亜鉛欠乏:亜鉛、銅(採血)
- 貧血・隠れ貧血:ヘモグロビン・フェリチンなど(採血)
- 血管炎:MPO-ANCA・PR3-ANCA(採血) 後遺症によって起きる症状の可能性もありますが、Natureの論文 などでは血管炎が掲載されていないので、こちらにしてあります
臓器障害の有無を調べる検査
- 心筋炎:高感度トロポニン(採血)、心エコー
- 不整脈:心電図、24時間心電図(ホルター心電図)
- 脳梗塞:頭部MRI
- 肺炎:胸部レントゲン、胸部CT
- 膵炎・膵機能障害:リパーゼなどの膵酵素(採血)、腹部エコー
- 逆流性食道炎:胃カメラ 負荷があるのであまり急いで行う必要はない
副作用チェックのための検査
いずれも採血
- カリウム
- 肝機能検査
- 腎機能検査
オンライン診療について
新型コロナウイルス感染拡大に伴って、オンライン診療の規制が一時的に緩められており、初診でも薬が処方できるようになっています。
ただ、紹介状などがない限り、7日分しか処方ができない規則となっています。
実際には、1週間ごとに薬の変更を検討した方がよいことが多いため、あまり問題になることはないように感じています。
薬は自宅近くの薬局で受け取れるため、物理的な距離が問題にならないのはとても良い点です。
当院でも、全国の微熱の患者さんをオンライン診療で診察しています。