新型コロナ感染症・後遺症の記事

2020/09/21更新

乳児と小児の新型コロナ感染症:アメリカ、メイヨークリニックより

文責: 神山 ほなみ

COVID-19 (coronavirus) in babies and children URL: https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/coronavirus/in-depth/coronavirus-in-babies-and-children/art-20484405

すべての年齢の子どもがCOVID-19で病気になる可能性があります。しかし感染した子どもが通常大人ほど重篤にならず、症状を全く示さない子どももいます。
米国疾病予防センター:CDCによると、2月12日~4月2日までに米国におけるCOVID-19の約150000症例のうち、小児は約2500人、つまり1.7%にすぎませんでした。
小児の入院率も大人よりもはるかに少なかったようです。


なぜ子どもたちはCOVID-19に対して大人と異なる反応をするのでしょうか。
答えはまだはっきりしていません。
一部の専門家は風邪などの疾患を引き起こす他のコロナウイルスがあるため深刻な影響を受けない可能性があると示唆しています。
これは子どもがしばしば風邪を引くためCOVID-19に対する何らかの防御を提供する抗体を持っている可能性があるということです。
また子どもの免疫系が大人の免疫系と異なる方法でウイルスと相互作用をする可能性があります。
さらに子どもは心疾患、高血圧、糖尿病などの慢性的な健康状態になる可能性が-低いです。


では赤ちゃんにはどのような影響があるか。
希ではありますが乳児はCOVID-19による重症化のリスクが高くなります。
これは未熟な免疫システムとより小さな気道が原因であり、呼吸器ウイルス感染症をおこすリスクが高くなります。


子どもの新型コロナ感染症の症状

  • 発熱
  • 鼻水
  • 倦怠感
  • 筋肉痛
  • 嘔吐
  • 下痢

このように子どもと大人は同様の症状を経験しますが子どもの症状は軽度で風邪に似ている傾向があります。
ほとんどの子どもは1-2週間以内で回復します。


現在日本では学校が再開されています。
学校という集団生活の中で、また御自宅においての感染対策、また日々の生活の中で十分に栄養を摂り、十分な睡眠と体力づくりをされ、上記の症状が出ている時には無理をせずに登校を控え、御自宅で家族内での隔離、また体調の経過を観察されて医療機関にご相談下さい。

平畑院長からひとこと

長期間続く微熱、倦怠感で学校で通えなくなったお子さん、体育の授業がつらいお子さんのご相談を受けることが多くなりました。
そういった場合、まずは地元の病院で検査を受けていただくことをお勧めしたしますが、特に検査で異常がないのに症状がつらいといった場合には、遠慮なくご相談いただければと思います。