新型コロナ感染症・後遺症の記事

2021/01/02更新

新型コロナ後遺症と入浴

新型コロナ後遺症と入浴

普段あまり意識しませんが、新型コロナ後遺症で倦怠感が強く出ている場合、入浴はかなりのしんどさを伴う「運動」になります。
(特にPEM(軽い労作後や、ストレスのあと、5時間~48時間後に急激に強い倦怠感が出てしまう、という症状)がある場合。)
入浴は1週間に1回、10日に1回が限度、という方もたくさんいらっしゃいます。

特に、「髪の毛を洗う」「髪の毛を乾かす」という動作は、かなり負担が強いようです。
もし介助してくれるご家族がいらっしゃる場合は、洗面台のへりにタオルを載せ、その上に頭を載せてご家族に髪の毛を洗ってもらう方がよいのではないかと思います。
ベッド上で洗う場合には、大人用のおむつのギャザー部分を首に当てて洗ってもらうと良いという患者さんもおられます。
オカモト洗髪器「サッパリさん」
こういった製品を利用されても良いかもしれません。
蒸しタオルとドライシャンプーでも良いかもしれません。

乾かすのも、ドライヤーが重くて無理なことが多いので、ご家族に乾かしてもらうか、自然乾燥で。
置くタイプのドライヤー を使う手もあるかもしれません。

お風呂に入れないときは、薬局かネットで清拭料を購入して、体をふくだけでもよいと思います。
入浴・ドライヤーごときのために倦怠感が出てしまっては大変なので、割り切りも大切です。
女性には大変つらいことかと思いますが、場合によっては、髪の毛を切ることも検討すべきかもしれません。


入浴すると元気になる場合

割合はとても少ないですが、入浴すると元気になるタイプの方もおられます。
その場合は、あらかじめ布団乾燥機などで布団を温めておき、入浴して体を温めた直後に布団に入ってしっかり体を温めると良いかもしれません。
(入浴は大丈夫だが、続いて布団で温めるのは無理という方もおられますので、少しずつ試すようにしてください。)

自宅で行う和温療法を試してみても良いかもしれません。
下記サイトにやり方が書かれています。

ただ、たいていの方は入浴すると疲れるタイプです。
疲れるタイプなのに外から全身を無理矢理温めると、かえって疲労感が強く出てしまう可能性が高いですから、避けてください。