漢方に関するコラムなど

2020/09/22更新

更年期障害の漢方薬

更年期の根本的な問題

女性の更年期障害の根本的な問題は、実は、年齢を重ねることからくる血やうるおい分の不足。
その原因となっている体質を探り、そのパターンに応じて補い、調えるのが漢方の治療です。

更年期障害でよく見られるパターン

更年期障害に多くみられるパターンは下記の通りです。

血が不足し、血や気を流す機能が低下するパターン:

症状:イライラ・抑うつ、胸や顔のほてり、眼の疲れ、など
→ 肝血を補い、気血を流す機能に働きかける漢方薬(加味逍遥散など)が効果的。

血が不足し、気が滞るパターン:

症状:イライラ・抑うつ、筋肉の痙攣、感情の急激な変化、など
→血を補い、肝気の流れを促す漢方薬(抑肝散など)が効果的。

血やうるおい分が不足して、気が滞り、熱が発生するパターン:

症状:ホットフラッシュ、手足のほてりや口渇、強いイライラ・抑うつ、不安、動悸、不眠、など
→血やうるおい分を補い、余分な熱を下げる漢方薬(六味丸、滋陰降火湯など)が効果的。
熱症状(ホットフラッシュ、手足のほてりや口渇、胸の熱さ)が強い場合は、清熱作用の強い漢方薬(三物黄ごん湯、黄連解毒湯、三黄瀉心湯など)を用いることも。


上記以外の症状についても、病態を解析し、お一人お一人に合った漢方薬を処方していきます。
お悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。