
2020/06/23更新
【新型コロナだけじゃない】味覚障害が起きたら歯科にも相談を
参考文献
味覚障害の原因と対応
大阪歯科大学 口腔外科学部第一講座 准教授 井関 富雄
http://www.osakadent-dousou.jp/data/rep185_02.pdf
昨今、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う味覚・嗅覚障害が少なくないと報告されています。
しかし、実はコロナウイルス以外にも、様々な原因が味覚障害を引き起こすことが知られています。
味覚障害の種類
まず、味覚障害の分類をお示しします。
- 味覚減衰、無味症: 味の感じ方が鈍くなったり、全く味がわからなくなった状態
- 自発性異常味覚: 何も口にしていないのみいやな味(苦味、渋みなど)を感じる状態
- 解離性味覚障害: 特定の味(特に甘味)だけがわからなくなる状態
- 異味症、悪味症: 食べ物の味が本来と違って感じたり、何を食べてもいやな味がする状態
原因
1.味覚を感じる器官の異常
- 亜鉛不足: 食事の偏りや摂取不足によって起こります。原因の約20%を占めるとされています
- 舌炎: 不潔な義歯の使用や抗菌薬の長期投与、カンジダ感染、鉄欠乏性貧血などによって起こります
2.味覚刺激を伝える神経や中枢の異常
脳腫瘍や中耳炎、顔面神経麻痺などにより神経系が障害を受ける事で起こります。
3.口腔環境の異常(口腔乾燥症)
唾液の分泌が低下することにより起こります。原因として、下記が指摘されています。
- 薬剤
- 膠原病(シェーグレン症候群)
- 加齢
- 心因性など
4.その他
-
ストレス
-
全身疾患(肝障害や消化器疾患、糖尿病)
-
妊娠
などでも起こります。
診断・治療
問診(症状や内服薬の確認)・視診(舌の異常、口腔内の観察)・味覚検査などを行ない、原因検索を行ないます。
原因によって、内科的治療や歯科治療が必要となります。
体調が悪くないのに味覚障害が起きた場合は、一度歯科にもご相談下さい。
当院のオンライン診療(歯科)でも、ご相談いただけます。
(必要に応じて、当院内科に検査の依頼をしたり、他院に紹介状を書いたりすることが可能です。)
判断に迷ったら、ぜひ私のオンライン診療もご検討ください。
ヒラハタクリニックで治療ができるわけではないので、100%営業抜きでご相談に乗らせていただきます。
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